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2005年 07月 01日
仕事を終えて部屋に戻ると、留守番電話に伝言が残っていることを示す赤いランプが点滅していた。
僕は、室内灯のスイッチよりも前に、闇に瞬くボタンを押す。電話はいつものようにテキパキと自分の仕事をこなし「一件です」という無機質な案内と発信音の後、女性の押し殺したような声を再生した。 ふざけたマネするんじゃないよ。まじめに生きろ。 その声には全く心当たりがなかったが、声の真剣さから考えると、イタズラ電話とは考えにくかった。それに僕は、留守を知らせるメッセージの最初に、自分の声で名乗っているのだから、間違い電話でもないはずだ。 何より僕が奇妙に感じたのは、そのメッセージがあまりにも現在の僕にとってタイムリーでリアルな内容だったからだ。 僕は自殺を計画していた。「計画」などという冷静なものではないかもしれないけれど、とにかく逃げ場がどこにもなく、死ぬより他に良い方策が見当たらなかったのだ。 しかし、そんな計画を見透かされたかのような、不気味なメッセージを暗闇で耳にして、僕はどうしたらいいか判らなくなってしまった。 誰なんだ、この女性は。 --------------------------------------------- (plot)
by Lemon_Kuno
| 2005-07-01 18:27
| ■[fragments of prose]
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